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【紹介】世界を戦争に導くグローバリズム(中野 剛志)
273 回視聴•2015/03/13
今回紹介する本は、 世界を戦争に導くグローバリズム という本です。
それでは、本の内容を紹介いたします。
アメリカの衰退と世界の多極化。
次に起きてしまうのは、覇権戦争だ! 。
衰退著しい覇権国アメリカが「世界の警察官」の役割を放棄し、東アジアでもパワー・オブ・バランスの大変動が起きている。
アメリカの凋落は、皮肉なことにアメリカ自身が主導したグローバリズムの帰結だ。
グローバリズムは中国の経済成長を促し、軍事大国化を可能にし、その一方でアメリカ経済の土台を崩して、あの金融危機まで引き起こした。その結果がアメリカ覇権の終焉だ。
そして衝撃なのは、グローバリズムが第二次世界大戦前の国際秩序崩壊の原因であったという歴史的な事実だ。
こうした厳しい現実から目をそむける日本に未来はあるのか。
『TPP亡国論』で日米関係のゆがみを鋭い洞察力でえぐり出した著者が、国際政治の深層を分析。
グローバル覇権不在の時代に起こる、地域覇権を巡る戦い、覇権戦争の危機に警鐘を鳴らす衝撃作! 。
では、ここで、実際にこの本を読まれたかたの感想をご紹介します。
【名著】「グローバリズムの過ちの果てに」起きる悲劇を描く。
読後、間もないため、まだ衝撃が抜け切れないでいる。緻密に論理を積み上げる著者の気迫に圧倒された。
短い新書ながら、これは、とてつもない本だ。
第一に、グローバル経済の脆さと国際政治学の知見が、じつに説得的に、見事に結びつけられていること。
この本のロジックと理論の道具になじんでいくうちに、世界経済と悪化する国際情勢の奥底の潮流を読み手の誰もが、先読みできるようになれるだろう。
このことだけでも本書は読む価値がある。先読みが必須のビジネスマンにすごく役に立つはずだ。
政治学、国際関係論、政治経済学を専攻する学生は、サブテキストとして絶対に入手すべき。
第二に(というか、これが一番凄いことなのだが)、グローバリズム(イコロル理想主義)が戦争の「原因」であることを見事に解き明かしてしまったこと。
今まで思い込んできた歴史の常識が、音を立てて崩れていく。
第一次・第二次大戦の戦間期(E.H.カーの言う「危機の二十年」イコール「理想主義の二十年」)の過ちを米国が忘れ、再び理想主義(現代の言葉で言うグローバリズム)が繰り返された。
その結果が、中東・ウクライナの危機であり、東アジアの緊張だ。この分析は学術的にも秀逸だ。
第三に読んでいて楽しいのだ。著者の筆力にぐいぐいとひきこまれる。「論理」の快感とでも言うのか。
その分、最後の最後に、突然あふれ出てくる、著者の悲壮的な「感情」に心が揺さぶられる。
ラストのセクション、「グローバリズムの過ちの果てに」は、絶対に先に読んではいけない。
そして、本を閉じたときに、見えてくる日本が置かれた現実の厳しさ。
まだ、衝撃の中にいます。
以上、読者のかたの感想をご紹介いたしました。
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