「信用データ」の利用が公平な社会を築く基礎になる? 慶応大・宮田教授
「ABEMA TIMES - Facebook friend - 宮田裕章」様より
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2020年12月09日 16:41
宮田裕章
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
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宮田 裕章(みやた ひろあき、1978年 - )は、日本の研究者で、慶應義塾大学医学部医療政策・管理学教室の教授[1]である。専門はデータサイエンス、科学方法論、Value Co-Creation[2]。
人物
東京学芸大学附属高等学校、東京大学医学部健康科学科卒業。2003年3月東京大学大学院医学系研究科健康科学・看護学専攻修士課程修了。 早稲田大学人間科学学術院助手、東京大学大学院医学系研究科医療品質評価学講座助教を経て、2009年4月より東京大学大学院医学系研究科医療品質評価学講座准教授。2014年4月より同教授(2015年5月より非常勤)、2015年5月より慶応義塾大学医学部医療政策・管理学教室教授。2008年4月、保健学博士(東京大学)を取得[3]。学位論文のテーマは「正しいデータを扱って、正しく世界を見るとはどういうことか」という根本的な問題を扱うものであり、主査の大橋靖雄から「根本のところをやる哲学者」と評価をされている[4]。
「データサイエンスなどの科学を駆使して社会変革に挑戦し、現実をより良くするための貢献を軸に研究活動を行う」ことをテーマに活動をしている。例えば、専門医制度と連携し5000病院が参加するNational Clinical Database、LINEと厚労省の新型コロナ全国調査など、医学領域以外も含む様々な実践に取り組むと同時に、経団連や世界経済フォーラムと連携して新しい社会ビジョンを描く[5]。
データサイエンスを中心としつつ、異分野との共創により、論文を複数専門誌から出している[6]。現在の主な所属学会は日本疫学会[7]。
大阪府2025日本万国博覧会基本構想検討会メンバー、うめきた2期アドバイザー、厚生労働省 保健医療2035策定懇談会構成員、厚生労働省 データヘルス改革推進本部アドバイザリーボードメンバー、新潟県 健康情報管理監、神奈川県 Value Co-Creation Officer、国際文化会館 理事、The Commons Project 評議員・日本代表。[5]
テレビ番組のコメンテーターも務めており、銀髪に革ジャンというインパクトのあるファッションで出演している[8]。
著作
『共鳴する未来』(河出書房新社、2020年)
「信用データ」の利用が公平な社会を築く基礎になる? 慶応大・宮田教授
15日のABEMA『NewsBAR橋下』に、慶應義塾大学医学部教授の宮田裕章氏が出演した。
「あらゆるものをデータ化しようとする癖がある」と話す宮田教授は“医療ビッグデータの活用”を唱えており、厚生労働省とLINEと連携し全国調査を実施、Googleが提供する感染予測の日本版を監修するなど、新型コロナウイルス対策でも活躍している。また、銀髪に革ジャンという大学教授のイメージを打ち破るファッションも注目されている。
"Google感染予測"を監修!宮田裕章・慶大教授に聞く「デジタル社会」
昨今の中国のデジタル化に注目しているという宮田氏は「中国のアント・フィナンシャル(現アントグループ)。“世界最大のIPO”と言われたが延期になったことで話題になったが、彼らが進めようとしているのが、世界で進む破壊的デジタル革命の一つだ。日本にもフィンテックが入ってきて、銀行で一般職の採用がなくなったりしたが、中国で起きていることは、もっと強烈だ。彼らは公的機関と連動しながら、“信用スコア”といわれる個人データを使ってお金を貸した結果、返済されない確率が10分の1まで減った。その結果、銀行窓口が苦情受付の相談係みたいになってしまった。そのくらい、業界構造が激変する。個人として全面的に賛成しているわけではないが、データを使うことで社会の姿が変わっていくという未来の一つだと思う」と話す。
「それこそ飲み会とかで自分の信用スコアを出し合ってマウントを取り合うといったことが行われていたりする。日本でもクレジットカード会社が裏でデータを持っているが、これが中国では減点法とか罰則ではなく、ゴミをちゃんと分別して出したとか、帰省すると親孝行だとか、そういうことでポイントがアップする仕組みになってきている。ある程度以上のスコアになると無担保で何百万も借りられちゃうという事例も出てきているし、お行儀の悪いお金持ちより、お金を持っていないが、正しく行動している人の方が信用できるということになり、お金持ちでも信用が高くなければ子どもをいい学校に入れられない、といったことも出てくると思う。今まで、“お金より大事なものはある。それは愛だ”とか言っていたが、結局それらは交換、共有できない。産業革命以降、社会を金融合理性が支配していたが、データを使うことによって別の軸ができ始めているということだ」。
橋下氏は「日本でもヤフーが近いことをやろうとしたが、やっぱり中止になってしまった。これが実現すれば社会がどうなるのか、自分たちがどうなるのかというのが見えないから、どうしても情報が吸い上げられたり、データを集めて点数をつけられたりすることに抵抗がある。僕も中国の社会体制は嫌いだから、こういうのは嫌だった。ただ、宮田さんが言う通り、現実の社会でも、いろんなところで実は評価され、点数を付けられている。学歴や、所属する企業もそうだと思う。でも、そういうものとは違うところで評価してもらえる選択肢が出てくるということは、ある意味で公平な社会にもなり得るのかなと感じた」と感心。
「こういうのを嫌がる人権派の人たちもいるが、実はそういう人たちこそ高学歴だったり、マスメディアに勤めていて高い給料をもらっていたりする。でも、そもそもそこに辿りつけない人だっているわけで、生活の中でこういう形で点数化して、それを元に信用度を測るとうのもありだと思った」。
宮田教授も「貧しい家庭の出身者がチャンスを掴みたい、大学に行きたいと思っても、まずは数年働かないといけなかった。しかしそうすると他の人と年齢が違ってしまうので、色々な面で不利になっていた。それが最初から同じスタートラインに立てるかもしれない、とアント・フィナンシャルの人たちも言っていた」と話した。
(ABEMA/『NewsBAR橋下』より)
宮田裕章
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