県別ランキングでは、1位が佐賀県で1.8人に1台。
2位が鹿児島県で、3.3人に1台。
そして、47位、愛知県は7.5人に1台となっている。
これは何かというと、学校で使うパソコンが児童・生徒にどれくらい行き渡っているのかを表したもの。
こうした地域ごとの格差の大きさを一気に解消すべく、政府は新たな経済対策の目玉として、小中学校で「パソコンは1人1台」とすることを、このあと臨時閣議で決定する方針。
なぜ、1人1台が必要なのか。
のどかな田園風景が広がる佐賀・武雄市。
ある先進的な取り組みをしている公立小学校を訪ねた。
すると早速、人型ロボット「Pepper」がお出迎え。
さらに、小学4年生の算数の授業では、なんと、クラスの全員がタブレットPCを持っている。
教師「きょうやるのは、こんな問題です。この穴埋め問題やってみようかと。“タブレット”を出してください。この問題を皆さんに配りますので、四角の中にあてはまる数字を考えてみてください」
児童たちは、慣れた手つきでタッチパネルを操り、問題の答えを記入。
当たり前のように指で画面を操作。
その解答は電子黒板に表示され、先生がリアルタイムでチェックしていた。
4年生担任・松江敦一郞先生は「1枚1枚子どもが書いたものを、黒板に張らなくていい。(時間短縮で)深い学びのところまで授業を進めることができる」と話した。
情報通信技術・ICTを活用した教育に力を入れている武雄市。
デジタル社会への対応力を養うため、2014年度には全小学校の児童にタブレットPCを支給した。
5年生の教室は、2020年度から必修科目となるプログラミング授業の真っ最中。
きょうのテーマは、Pepperを自分が思った通りにしゃべらせるという内容。
例えば、頭をタッチしたら好きなもの。
右手をタッチしたら好きな教科をしゃべる、といったプログラムをタブレットPCで作り、送信する。
すると、プログラム通りの反応が。
授業を受けた児童は、「最初、失敗して難しいと思ったけど、慣れてきたらすごく楽しいなと思いました」と話した。
こうした先進的な取り組みについて街で聞くと...。
40代女性「早めに慣れてもらえるのはありがたいですし、今後どうしたって必要になってくるものだと思う」
小学4年生(10)「タブレットなんか面倒くさい。正直言って、授業で使うのなんか嫌だな」
30代女性「自分で書いて覚えたほうが定着すると思うので、あんまりタブレットに頼り切りじゃないほうがいいかと思います」
不安の声もある一方、今回取材した小学校では、タブレットPCを活用した授業を導入して以降、年々学力が向上しているという。
橘小学校・片渕文徳校長は、「子どもの授業に対する興味・関心の部分が高まったのではないかと思う。1人1台というところで、全ての授業で使わないといけないということではない。いかに授業の学習内容を定着させるときに効果的かというところで、タブレットを使うところ、使わないところ、その使い分けが必要だと思う」と話した。
(2019/12/01)
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