なぜユダヤ陰謀論に騙されるのか? 日本人だけが知らないインテリジェンス 秋吉聡子【チャンネルくらら】
ソ連GRUのアメリカでの活動
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【高嶋ひでたけのあさラジ】知られざるロシアのスパイ組織「GRU」の恐るべき暗躍
7/20(木)FM93AM1242ニッポン放送『高嶋ひでたけのあさラジ!』今日の聴きどころ!①
スパイ育成から武器の売買まで
6:31~ニュースやじうま総研!ズバリ言わせて!:コメンテーター佐藤優(元外務省主任分析官・作家)
ロシアの兵器は格安でとにかく頑丈
世界有数の軍事組織や諜報機関に秀でた国、ロシア連邦。知っているようでなかなか知らないこの国について、佐藤優さんにお聞きします。
高嶋)兵器についてお聞きしたいのですが。ロシアで航空宇宙展覧会というのがあって映像で見ましたが、この展覧会の意図は何ですか?「これだけ凄いのを開発したぞ」という、一種の恣意活動ですか?
佐藤)いえ、恣意活動というよりも、「売りたい」のですよ。
高嶋)商売ですか。
佐藤)「格安ですよ」と。それから、アメリカとかヨーロッパの兵器は「万能型」です。戦闘機にも、爆撃機にも、それから偵察機にもなる。
ロシアは全部一点ずつなのです。その代わり、使い方が簡単で値段も格安。状況によっては10分の1以下。
それから自動小銃。アメリカの自動小銃は、たとえばイラクやシリアの砂は、粉みたいなので、キレイに扱わないと壊れてしまう。
ところが、ロシアの自動小銃は、砂漠の上に放置しても壊れないし、ロシアのミサイルは、弾を10年間砂漠の上に放置しても、壊れずそのまま使える。
そういった耐久性やいろいろなことで考えた場合、凄く実践向きなのです。それで、格安の値段。
謎多き組織GRU(軍参謀本部諜報総局)調べようとすれば消されるロシアの闇
高嶋)そのお金というのは、国家予算とかに組み入れられるのですか?
佐藤)「一応」はね。ただし、ここで謎の部分が。あまり日本では聞かない「GRU(グルー)」という組織がある。「軍参謀本部諜報総局」です。つまり、軍事スパイの親玉です。
日本から追放になる、というのはほとんどが軍関係でしょう? これはものすごい乱暴で。たとえば軍の中にいる日本語の専門家を、即製で、半年くらいでスパイにしてしまう。普通、諜報庁は5年くらい教育に掛けるのですが……だから、ごり押し専門とか、そういうのばかりです。それで、そいつは兵器ライセンスも持っている。死の証人でもあるわけです。武器の売買も出来るし、自分で値段も決められる。
高嶋)現役の軍人なのですか?
佐藤)そうです。それから、「特別予備役」というのがある。これは、「既に軍を離れて民間企業で働いているけれど、軍のための仕事もして、情報も流して、商売も手伝う。代わりに、少しお小遣いをもらう」というものです。
高嶋)なるほど。
佐藤)たとえば地雷1個なら、無料で供与しちゃうこともあるし、30万円で売ることもある。兵器には、定価がないのです。そうすると、「○○円で売った」という形にして、実際はそれ以上取って、そこを自分たちでプールしてしまっているのですよ。
彼らの、GRUの本部のビルは「水槽」あるいは「水族館(アクワリウム)」と呼ばれています。外壁が強化マジックミラーで、外から見るとまるで水槽のようなのです。中がどうなっているのか、謎の組織で誰も知らない。ここについて調べようとすると、大体は死にます。
高嶋)そうなのですか!
佐藤)以前、ここを調べていたジャーナリストが「いい情報がある」と、コインロッカーの中に入っていた情報を、何度か持ち帰ったのです。ある日、それが自分の部屋で爆発しました。爆発の規模は彼の部屋のみ。1人殺すのに適量のプラスチック爆弾が入っていたのです。これはプロ中のプロの仕業。こういうことがしょっちゅうあるので、ロシア人はGRUは怖いから触らないのです。
GRUについてはプーチンですら実態を把握していない
高嶋)アンタッチャブルですか。分かっていても、素通りする……
佐藤)そうですね。覗いてもいいことが無い。しかも、裏切り者とかは外まで追いかけて殺しにくる。組織の人数などについても、本当によくわかりません。GRUについて正確なことが分かっている組織は、世界にないと思います。プーチン自身も分かっていないと思います。
高嶋)えっ!?
佐藤)実際のところ、彼らが何をやっているのは知らない方がいい、と。そういったことが表に出てきて、「さあ、これからひと稼ぎだ」と。
高嶋)ちょっと待ってください。国家予算で軍事費があるわけでしょう?それとは別に、誰も覗けないようなおっかない組織が?
佐藤)そうなのです。ロシアのいちばんの闇の部分なのですよ。
高嶋)定価はあってないようなもので、差額はみんなプールして持っている。
佐藤)プールしたお金で生活しているから、GRUの連中は給料で生活していません。
高嶋)そういうお金で、たとえばシリアであろうとどこであろうと、不思議な金の使われ方とかをされたのでしょうね。
佐藤)そのお金を使っているから、国家予算ではないところで機動的に金を使えるから、いろいろな買収や、殺し屋を雇っての暗殺が、出来るわけです。
なので、ロシアの怖さというのはそこに集まっているのですよ。そして、そのお金は兵器で得ているわけですので、「俺たち仕事するぜ」という、GRUの宣言ですよね。
高嶋)日本の防衛費とはえらい違いですね。
佐藤)全然違いますよ! ただ、放っておくと、軍事組織はどの国でもそうなる危険はあります。戦前の日本軍も、いろいろ武器の横流しをしていましたからね
ニッポン放送 知られざるロシアのスパイ組織「GRU」の恐るべき暗躍【高嶋ひでたけのあさラジ】
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