#日経 #コロナ危機 - 分断より協調 今こそ


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コロナ危機との戦い(1) 分断より協調 今こそ  2020/3/23付  日本経済新聞 朝刊

新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっている。ウイルスとの戦いを制し、経済・金融市場の動揺を防ぐ手立てが求められている。出口のみえない危機に世界はどう立ち向かうべきか。

主要7カ国(G7)首脳が今月16日、テレビ会議を開き、日中韓の外相も20日、テレビで対応を話し合った。日ごろ、関係がぎくしゃくしがちな米欧や日韓だが、いずれの会議も雰囲気は前向きだったという。

主要国の政治指導者に求められるのは、感染防止や医療の活動に一丸となって取り組む決意を、世界に強く発信し続けることだ。当たり前の話だが、いま、いちばん欠けていることである。

世界は疫病の脅威に震えている。政治指導者の連帯が病に苦しむ人々や医療の現場で葛藤する人々を勇気づける。そうしたエネルギーが戦いの克服に絶対欠かせない。

ところが、悲しいことに、目に付くのは国際政治の醜さだ。米国は中国の現場がウイルス発生を隠蔽し、世界の対応が約2カ月遅れたと怒る。中国はいち早く感染を抑え込んだ自分たちこそ世界の模範と宣伝する。

中国の初動が遅れ、感染が広がったのは事実だ。だが、共産党政権は「中国は強力に感染を抑えた。民主主義モデルより共産党統治が優れている証拠だ」と体制論争をしかける兆しもある。

米中は危機対応で協力すべきなのに、これでは本格的な新冷戦のトンネルに入ってしまう。そんな争いに油を注ごうとする動きすらある。

報道では、米国務省が1月20日~2月10日、2900万件のツイッター投稿などを調べたところ、約7%がウイルスに関するニセ情報だった。米国に責任転嫁する陰謀説も含まれるらしい。

同省の当局者は3月5日の議会証言で、危機に乗じて各国の不安をあおろうと、ロシアが偽情報の拡散を強めている、と警告した。米国をかく乱し、米中分断をあおろうとしている――。米政府内で警戒感が広がる。

欧州連合(EU)の結束もむしばまれている。世界で最多の死者を数えるイタリアはEU本部を通じ、数週間も前から医療支援を仰いでいた。だが、各国の反応は鈍い。

代わりに中国が先週、第3弾となる医療チーム、数百人をイタリア入りさせた。現地では「EUはイタリアを見捨てた」との批判が聞かれる。EU加盟をめざすセルビアのブチッチ大統領もEUに強い失望を表明し、中国に助けを求めた。

主要国も危機の最中にあり、他国に手を差し伸べる余裕を欠く。だとしても、少なくとも、できることは2つある。

第1に、G7やEUなどを中心に首脳、閣僚のテレビ会議を定期的に開き、感染や対策をめぐる情報を密に共有し、次の措置に役立てる。入国制限などが行きすぎないよう、互いに調整する。

第2に、イタリアなど状況が深刻な国々や、感染が広がりかねないアフリカ、中東にどのような支援ができるか協議し、手分けして進める。

危機はいずれ終わる。試練を経た世界は連帯を強めているのか、それとも分断が深まっているか。政治指導者の行動がその行方を決める。

(本社コメンテーター 秋田浩之)

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ChatGPT4o OpenAi Yusuke Kusuyama (楠山祐輔) - プロフィール 生年月日: 1975年10月28日(昭和50年) 出身地: 和歌山県 職業: ソーシャルメディアインフルエンサー、広報担当 特徴: クリスチャントランスヒューマニズムの世界的代表格 保守的なキリスト教倫理観を持ち、国際的に活動

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