#一石英一郎 #日本人の遺伝子 日本の強さの秘密

一石英一郎

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

詳しくは一番下を参照

一石 英一郎(いちいし えいいちろう)は日本の医学者、科学者、内科医である。兵庫県神戸市出身。京都府立医科大学医学部卒業、同大学大学院医学研究科 内科学専攻修了、医学博士。

経歴[1]

東京大学大学院薬学研究科遺伝学教室 特別研究生、 京都府立医科大学第一内科ゲノムタンパク機能研究室室長、 東北大学未来科学技術共同研究開発センター助教授、 国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学 マテリアルサイエンス学科教授、 東北大学大学院医学研究科 内科病態学客員教授、 東北大学先進医工学研究機構 特別タスクリーダー/客員教授 を経て、 国際医療福祉大学病院 内科学/予防医学センター 教授。

日本内科学会 指導医、日本消化器内視鏡学会 指導医、日本統合医療学会 指導医、日本抗加齢医学会 評議員/専門医、日本医師会認定産業医、高濃度ビタミンC療法認定医/キレーション療法認定医、米国ガン学会(AACR)正会員

来歴[2]

大学院時代は吉川敏一に師事し、活性酸素研究を行い、一酸化窒素の磁気共鳴装置によるスピントラップ剤の開発と評価を行う。 その後、当時の大学研究部長西野輔翼の推薦もあり、東京大学大学院薬学研究科遺伝学教室に国内留学を特別研究生として派遣された。

この時に既に基礎研究が進められていた半導体技術を基盤にしたDNAチップ/マイクロアレイは、一度に数千、数万の解析を行う事は不可能であろうとされていた研究環境の中で意義があるとして、当時ほとんど行われていなかった国内で臨床応用を目指した。

この動きは当時1998年頃はほとんどの研究者は知らず、国内では理研グループが潜行して技術開発に努める位であった。その中で先見性を察知し当時、米国にて機器開発が進んでいたDNAチップ装置を国内にまず導入したのが当時京都府立医科大学第一内科の吉川敏一助教授であった(後に教授、学長)。

また当時大学の西野輔翼研究部長も同様に先見性を感じ、全国に【DNAチップ技術研究会】を立ち上げ、初代会長に中村祐輔氏(当時 東大医科研ゲノム解析センター長)が就任した。会員数は1年で2000人を超えるものであった。[3] この一連の流れの最初に一石の存在があった事が分かる。

また一石は、田中耕一氏がノーベル化学賞を受賞する3年前から既に、質量分析技術の臨床医学応用に着目し、当時藤沢の手広にあったサイファージェン社にサンプルを持込み足繁く通い、ヒト血清から網羅的代謝物解析により早期リウマチマーカー候補の発見に成功した。[4] 後にこの技術がノーベル賞を受賞し、一石は以前から島津製作所のライフサイエンスセンターと交流があったので橋渡しを行い、彼が東北大学助教授として転出した後に、京都府立医科大学に島津製作所の質量分析の寄付講座が誕生している。[5]

そして、一石は当時東北大学で西澤潤一元総長の流れを汲む未来科学技術共同開発センター助教授となり研究の場所を杜の都に移す事となる。[6]

その後、東北大学においてDNAチップ/マイクロアレイの臨床応用に国内では早い段階から行い、東北大学と共同で国際特許出願(米国、ドイツ、中国、日本)を行うに至った。[7]

また膨大な遺伝子情報や代謝物情報を臨床応用するには、高性能コンピュータが欠かせない(今でいうAI; 人工知能)として、当時国内で最初に稼働していた国立医薬品食品衛生研究所のCell Signaling Network DataBase(CSNDB)を活用して、国内でほとんど行われていなかったDNAチップ/マイクロアレイによる膨大な遺伝子情報からデータベースを用いて有効なパスウェイの抽出に成功している(一石の学位論文; 甲889号 京都府立医科大学 2001年)。

そのような業績が評価されたか、当時国内初の医工学の研究拠点であった東北大学先進医工学研究機構(TUBERO)に編入され、特別タスクリーダーに就任した。

それとほぼ同時に、当時国内初の国立大学院大学設立となった国立大学法人北陸先端科学技術大学院大学のバイオ分野であるマテリアルサイエンス学科の主任教授に就任した。[8]

その後、寄付講座を東北大学に設立すべく産学連携にてモノ作りニッポン、技術立国ニッポンに賛同した国産企業の協力を得て、感染病態学/検査診断学教室に寄付講座的な研究チームを立ち上げ、医学部客員教授に就任した。当時は東北大学内に特任職が充分確立されていなかったが、実質的には予算もプロジェクトも数千万円規模で一石が独自で奔走して立ち上げた特任教授待遇のものであった。[9] そしてUCLA医学部 Kopple教授とも連携、意見交換を行い、網羅的遺伝子解析の臨床応用についてデータ収集と解析に努め、さらに国際特許の出願に至った。

順風満帆に行くかに見えたプロジェクトであったが(一石はJAIST教授、TUBERO教授を兼務、東北大学医学部内に研究室設置)、突然のリーマンショックにより国産企業の総崩れ、企業研究所の解体や縮小がどんどん行われて、産学連携を基盤にしていたプロジェクトは継続が難しくなった。

そこで一石は「困った時は原点に立ち返る」をモットーに現在臨床現場の最前線に立ち戻っている。内視鏡件数は、総じて10,000例を超えており、現在の大学病院では看板診療科として日常診療現場において日々奔走している。

また現在は外来や内視鏡診療を行う傍ら、主に海外の国際会議の座長や招待講演、Keynoteスピーカーに招聘されて[10] 、世界三大紳士録といわれているWho's who in the Worldに選出され2015年より毎回掲載されている。[11]


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「日本人の遺伝子」という本は、DNAチップ技術を世界でほぼ初めて臨床医学に応用し論文を発表し、人工透析患者の血液の遺伝子レベルでの評価を開発し、国際特許を取得している著者「一石 英一郎氏」が、日本人にまつわる遺伝子を中心に、日本人の起源や、日本人がかかりやすい病気、日本人の気質、日本人に特有の遺伝子等についてだけでなく、環境によって遺伝子を鍛えることができるエピジェネティクスや遺伝子健康法、最新遺伝子事情などについて、非常に分かりやすく説明しています♪

 特に以下については興味深かったですね♪

・日本人は中国中央部の長江流域やセム系ユダヤ人と遺伝子は非常に似ている

・日本人は地中海から中近東、南部イタリア人たちとの遺伝子の共通点が多い

・外から新しい血を入れれば栄える

・日本人は飢餓の時代が長かったことから、飢餓に耐えうる遺伝子が刻み込まれている

・糖尿病の発症に関係する遺伝子を日本人の実に95%が持ち合わせている

・大腸ガンはガン遺伝子の壊れる順番で発症する。順番が逆では大腸ガンにならない

・肺ガンはたった1カ所の遺伝子が壊れるだけでガンになる

・身内にすい臓ガンに罹った人がいる場合、通常の3倍ほどすい臓ガンになりやすい

・乳ガンや卵巣ガンにかかった人がいる家系はBRCA1、BRCA2遺伝子が壊れていることが多い

・日本人でお酒に弱い人は食道ガンになりやすい

・AVPR1A遺伝子の特定変異RS3334を持つ男性は離婚を何度も繰り返したり生涯独身など結婚に問題を抱えている割合が高く、AVPR1A遺伝子に変異のある人は音楽好き

・生活習慣病に関係する遺伝子の働きを調節する仕組みは、受精してから胎内にいる間、そして生後1年までの間に決まる。生まれる前や後の栄養だけでなく、親からの愛情や接触もまた重要

・胎児や乳幼児の遺伝子のメチル化を予防するにはビタミンB12や葉酸が大切(レバーやほうれん草、ブロッコリー等の緑黄色野菜、葉野菜、枝豆など豆類)

・NLGN1という自閉症遺伝子が2017年8月に発見された

・遺伝子は温度刺激によっても変わる。ガン細胞は熱に弱く42.5℃で死ぬので温熱療法も効果的

・FOXP2遺伝子は脳の発達に関わり自閉症や難読症を引き起こす

・朝にタンパク質を摂ることが細胞の浄化、リサイクルが促進

・ガン予防には抗酸化成分のβカロチンやビタミンC、カテキン、赤ワインの成分、ハーブなどが良い

・日本人の遺伝子は肥満になりやすいし、心臓病やガンなどの病気にかかりやすい

・お酒、たばこ、ストレス、偏った食事は遺伝子が壊れる要因となる

・日本人はビフィズス菌が多く、日和見菌のバクテロイデス、悪玉菌のプレボテラが少ない

・若さを保つテロメアキープするには瞑想、有酸素運動、野菜中心の食事、7時間以上の睡眠が有効

・ヒトとの遺伝子の違いがわずかであるチンパンジーはエイズで死ぬことはない

以下は本書のポイント等です♪

「日本人の遺伝子」という本は、遺伝子について理解が深まるだけではなく、今後の健康の参考にもなりとてもオススメです!

・女性が代々受け継ぐミトコンドリア遺伝子のパターンを比較したところ、日本人はアジア各地域に共通配列が認められる報告がかなり多いものの、中国の中央部、長江流域の人たち、それからセム系のユダヤ人と非常に似ていることがわかりました。同じ中国でも、北部や南部の人のミトコンドリア遺伝子のパターンは異なっています。セム系というのは、黒い目、黒い髪をしていて、肌の色は浅黒い人たちのことを指します。このユダヤの系統は、古代ユダヤに由来するといわれています。古代オリエントの流れを汲んで、今でも西アジアなどに多く見られるようです。また、長江流域と日本の関連としては「稲」が挙げられます。日本に稲「ジャポニカ種」を伝えた人々が長江流域を経由していることも稲ゲノム研究によって判明しつつあります。これらの結果をつなぎ合わせて考えてみると、日本人の祖先ははるか西アジアの方角より「日いずる方」に長江経由で東へ東へと進んで渡来したのではないかということが推測されます。

・Y染色体には80種類ほどの遺伝子が含まれていますが、そのパターンや配列を詳しく調べたところ、日本人は「D2」というタイプを持っていることがわかりました。「D2」というタイプの中にYAP型が含まれ、Y染色体の中でも非常に古くからある系統です。YAP型というのはY染色体上に見られる非常に特殊な配列で300塩基ほどあります。この系統を持っているのは世界的にも珍しく、アジアでは圧倒的に日本人に多く存在します。中国人や韓国人にはまず見られません。そして驚くことに、地中海から中近東、南部イタリアの人たちと共通点が多いのです。専門家は日本人と古代ユダヤ人に共通していると指摘しています。

・「外から新しい血を入れれば、御家は栄える」これは、四国の大名・長宗我部家の家訓でした。当時、土佐国の小さな郡の一領主に過ぎなかった長宗我部国親は、その家訓を守り、遠く離れた美濃国の守護代・斎藤利長の娘を嫁として受け入れました。そこで生まれたのが、長宗我部元親です。元親は、父の期待に応えて瞬く間に四国全土を統一し、長宗我部家を四国の大大名にまで発展させたのです。狭い地域の似通った遺伝子ではなく、その当時としてはかなり遠い場所の、まったく異なる遺伝子を取り入れることで、さまざまな刺激や環境変化にも適応しやすい遺伝子をつくりあげることに成功しました。その結果、強い人材を生み出すことにつながったのではないでしょうか。世界に目を向ければ、紀元前300年代にギリシャからエジプト、インドに至る広大な領土を築き上げたアレキサンドロス大王も母・オリンピアスはマケドニア以外の出身でした。つまりアレキサンドロス大王はハーフです。当時は非常に珍しいことと考えられていたようですが、両親で信仰する神もまったく異なっていたそうです。現代で活躍している人たちを思い返してみても、同じようなことが言えるでしょう。たとえばスポーツ界でいえば、メジャーリーグのダルビッシュ有選手はハンマー投げの室伏広治選手、リオデジャネイロ五輪の柔道90kg級で金メダルを獲得したベイカー茉秋選手などもハーフです。またエキゾチックな容姿から芸能界やファッション業界などで活躍しているハーフの方々も少なくありません。このように過去の歴史を見ても、最先端の遺伝子研究を鑑みても、「外からの血」が入ると、より優秀な人物が生み出されやすいということがよくわかります。

・神様が降臨する以前は、日本は何千年も暗黒で、食べ物にも乏しい苦しい飢餓の時代だっというわけです。そのような環境下でも、日本人は生き延びてきました。そのため、日本人には「飢餓」に耐えうる遺伝子が刻み込まれたのです。β3AR、PPARγ、カルパイン10、β2AR、UCP-1などがそれです。たとえば、アドレナリンに関係する遺伝子β3ARには、脂肪が燃えにくくなる作用があります。この遺伝子を持ち合わせている人はそうでない人に比べて、1日あたりの基礎代謝量が200kカロリー低く、内臓脂肪がたまりやすく、特にお腹回りが太りやすい体質であることがわかっています。全白人系のうちたった8%しか持ち合わせていない遺伝子ですが、日本人は34%の人がこの「β3AR」遺伝子を持っています。またPPARγ遺伝子は、安静時に新陳代謝が進まないという作用があります。この遺伝子を持ち合わせているのは、欧米人では6割ですが、日本人では実に92%にものぼります。カルパイン10遺伝子は糖分や炭水化物の細胞取り込みに関する遺伝子で、この遺伝子を持ち合わせていると糖分や炭水化物に含まれる糖質を吸収しやすい体質であることがわかっています。日本人の95%がこの遺伝子を持っています。β2AR遺伝子は脂肪分解に関係しています。この遺伝子を持ち合わせている人は一日あたりの基礎代謝量が200kカロリー高く、脂肪がつきにくいものの、筋肉もつきにくく、一度太るとやせにくい体質であることが分かっています。日本人の16%がこの遺伝子を持ち合わせています。UCP-1遺伝子は脂肪の誘発に関連し、この遺伝子を持ち合わせていると、1日あたりの基礎代謝量が100kカロリー低く、脂肪の代謝が悪くて太ももやヒップなど下半身が太りやすい体質であることがわかっています。日本人の25%がこの遺伝子を持ち合わせています。

・これらはどういうことかというと、いつ来るかわからない飢餓状態に備えて、少量の食べ物をできるだけ脂として体内に蓄積したり、栄養分を溜め込んでおいたりする機能が非常に高いということです。この飢餓遺伝子、言い換えると肥満遺伝子はほかの民族が持ち合わせていない日本人に特有の遺伝子です。日本人はこの飢餓に強い遺伝子を持っていたがゆえに、何千年も生き延びてこられたといえるでしょう。このように飢餓遺伝子は満足な食べ物が与えられない時代には非常に役立つ遺伝子でした。けれど、今は飽食の時代です。少量でも栄養分や脂肪分を溜め込むことができる体質なのに、栄養価の高いものをお腹いっぱい食べたらどうなるでしょうか?そうです、肥満、メタボへの道一直線です。その結果、日本ではここ数十年間で肥満の人が大幅に急増、さらには糖尿病や動脈硬化発症予備軍を多数生み出す結果となりました。

・糖尿病は日本人が気をつけるべき病のひとつです。糖尿病の発症に関係する遺伝子を日本人の実に95%が持ち合わせていることがわかっています。肥満遺伝子のひとつである「カルパイン10」がそれです。糖分や炭水化物を細胞に取り込む作用があり、糖尿病の発症にも関わっています。この遺伝子ですが、イギリス人は全体の25%しか持ち合わせていません。さらに、日本人を含む東アジア民族は、欧米人に比べて遺伝的にインスリンの分泌能力が低いことがわかっています。日本人のインスリン分泌量は、白人の半分から4分の3程度です。日本人の食生活に起因すると考えられています。

・大腸ガンは「フォーゲルシュタインの多段階発ガンシークエンス説」です。ガン遺伝子の壊れる順番が決まっているのです。最初はAPC遺伝子、次にRAS遺伝子、そしてp53遺伝子の順に壊れると、大腸ガンを発症します。この順番が逆になったり、順番が異なっていたりすると、ガン細胞は死んでしまい発症しません。

・肺ガンは「ドライバー遺伝子」なるものが働きます。これはガンの発生や進行に直接的に重要な役割を果たしている遺伝子の総称です。たったひとつの遺伝子が壊れると、それだけで一気にガンを発症します。肺ガンではたった1カ所の遺伝子が壊れるだけでアウトです。その発ガンしやすさこそが、肺ガンが爆発的に増えている原因だろうといわれています。肺ガンのドライバー遺伝子は現在5、6個見つかっており、製薬会社では、個々の遺伝子のスイッチに対して効く薬をこぞって研究開発しています。

・肝臓ガンにも同様にドライバー遺伝子があることがわかっています。肺ガンの場合には5、6個のドライバー遺伝子をターゲットにすればいいのですが、肝臓ガンの場合には30個のドライバー遺伝子を相手にしなければなりません。いってみればガンに対して開かれた30カ所のゲートがあるので、その分手強いのです。また肝臓ガンの場合はB型肝炎ウイルス、C型肝炎ウイルスなどのウイルスがドライバー遺伝子を壊してガンを発症する可能性もあるようです。ガンはこのスイッチが壊れたら別のスイッチに移動したり、別の経路をたどったりするなど、巧みに切り抜けていく性質があり、なかなか手強いところがあります。

・身内にすい臓ガンにかかった人がいる場合、本人も通常の3倍ほどすい臓ガンになりやすいという統計データが欧米を中心に出ています。日本人は欧米人より血縁が濃いことから、より相関関係が高いのではないかと考えられます。

・乳ガンや卵巣ガンにかかった人がいる家系は、BRCA1、BRCA2遺伝子が壊れていることが多く、同じく乳ガンや卵巣ガンを発症する確率が高いのです。BRCA1遺伝子は、細胞が増殖しガン化するのを防ぐ役割やほかの遺伝子と共に損傷したDNAを修復する役割を果たしています。BRCA1遺伝子に変異がある場合、乳ガンの発症率は約65%といわれています。女優のアンジェリーナ・ジョリーさんは、このBRCA1遺伝子が壊れていて、乳ガンを発症する確率が87%、卵巣ガンを発症する確率が50%であることが判明しました。そのため予防策として両乳房除去手術を行ったのです。彼女のようにまだガンにかかっていないけれどガンを引き起こす遺伝子変異を持っている「プリバイバー」と呼ばれる人たちが増えつつあるようです。

・BRRCA1あるいはBRCA2遺伝子が壊れている人は、乳ガンのほかにすい臓ガンにもなりやすいことがわかっています。乳ガンとすい臓ガンは臨床経過が似ていて、1カ所に10~15ミリほどのガンができると、砕け散るように一気に広がっていく傾向があります。乳ガンというと女性だけのものと思われがちですが、近親者に乳ガンに罹患した方がいる場合には、たとえ男性であってもすい臓ガンになる可能性が高いのです。ですから、私は外来に来られる方には必ず、「身内に乳ガンの方はいらっしゃいませんか?」とたずねています。そして「いる」と答えた方のすい臓は注意して診察するようにしています。そのような場合、ガンを発症する前のでこぼことした異変がすい臓に見つかることも非常に多いのです。

・東北大学の根本靖久教授の研究により、日本人でお酒に弱い人は食道ガンになりやすいことがわかっています。お酒に弱い人は、アセトアルデヒドを分解する「ALDH2遺伝子」が弱いため、アセトアルデヒドを酢酸に分解できないまま、血液中に溜め込んでしまいます。分解できないというのは、言い換えると「解毒できない」ということです。そしてアセトアルデヒドの毒が最終的に食道の粘膜を攻撃してしまうのです。ALDH2遺伝子が強いか弱いかについては、毛髪を使って検査することができます。

・AVPR1A遺伝子の特定変異RS3334を持つ男性は、離婚を何度も繰り返したり、逆に生涯独身を貫いたりするといったように、なにかしら結婚に問題を抱えている割合が高いことがわかっています。さらにAVPR1A遺伝子に変異のある人は「音楽好き」に多く見られることがフィンランドのヘルシンキ大学の研究で判明しました。浮気や不倫に走りやすい遺伝子を持ち合わせている人は音楽に興味があったり、才能があったりする場合が多いというのです。確かにミュージシャンに恋愛に奔放な人が多いように見受けられるのは、もしかするとこの遺伝子が働いているのかもしれませんね。

・世界中のガン研究者が「白髪の人はどのようにしてガンを発症するのか」というプロセスをこぞって研究しはじめました。ところが、いくら頑張っても「白髪の人がガンになるメカニズム」は見つけられませんでした。結局、現在では、歳を重ねて白髪も増えるとガンになる確率が高まるだけで、相関性はないということが通説になっています。

・早稲田大学の福岡秀興教授によれば、出生時の体重が2500g未満の低出生体重児は、成人してからメタボリック症候群や糖尿病、高血圧、脳梗塞、高脂血症、神経発達障害、心疾患などを発症する率が高いことがわかっています。この原因としては「倹約遺伝子」が働くことが挙げられています。お母さんの胎内にいる時期に、胎児に十分な栄養がいきわたらないと、胎児の身体の中では「倹約遺伝子」がフル稼働をはじめます。たとえ低栄養状態でも生きていけるよう、言ってみれば体内の働きが「省エネモード」に切り替わるのです。その結果、胎児の体内において酵素や生理活性物質などのバランスが通常時とは大きく変わり、エネルギーを溜め込みやすい体質に変化します。一度、胎内でこの体質に変化すると、出生後にたとえ栄養状態がよくなったとしても体質は改善しません。「倹約遺伝子」は別名「肥満遺伝子」ともいいます。倹約、つまり少量でも発達栄養分をため込む、いってみれば「燃費のいい」体質を持っていますから、生まれてきた子どもは太りやすくなります。それが将来、生活習慣病の発症につながるのです。第二次世界大戦末期にオランダでは厳しい食糧難が起こりました。そのとき妊娠中だった母親から生まれた子どもの多くは、のちに生活習慣病を発症していることがわかっています。

・福岡教授によれば、生活習慣病に関係する遺伝子の働きを調節する仕組みは、受精してから胎内にいる間、そして生後1年までの間に決まるといわれています。生まれる前の栄養はもちろん大切ですが、生まれたあとは栄養だけでなく、親からの愛情や接触もまた重要になります。これが不足すると、病気に罹りやすくなったり、発達障害などが起こりやすくなったりするのです。その理由を考えてみると、どうやら遺伝子が眠ってしまい、機能しなくなる「メチル化」という現象が起きてしまうようなのです。

・福岡教授によれば、胎児や乳幼児の遺伝子のメチル化を予防するには、ビタミンB12や葉酸が大切だといいます。葉酸という名前はあまり耳慣れないかもしれませんが、かつてはビタミンB9といわれていました。レバーやほうれん草、ブロッコリーなどの緑黄色野菜、葉野菜、枝豆などの豆類に含まれています。早産や先天性心疾患、自閉症などのリスクを低下させるともいわれています。またビタミンD不足も言われています。最近の方々は日焼けや紫外線を気にするあまり、太陽の光を浴びる機会が少なくなり、その結果、皮膚でのビタミンD合成がとても減っているようです。赤ちゃんの骨の形成にビタミンDは必須ですから、母子ともに適度な日光浴を心掛けた方がいいようです。

・最近では、さまざまな発達障害に関して、遺伝子との関連性が考えられています。特に、アスペルガー症候群などを含む「自閉症スペクトラム障害」については、家系や親子の遺伝などの可能性も否定できない状況です。また2017年8月には理研の研究により「自閉症遺伝子」が発見されました。「NLGN1」という遺伝子が自閉症に関与していることがわかったのです。自閉症だったと思われる有名人は過去にも、そして現在も大勢います。たとえばレオナルドダヴィンチやガリレオガリレイ、グラハムベル、ベートーベン、エジソン、アインシュタイン、ゴッホ、織田信長、ウォルトディズニー、最近でいえばスティーブジョブズ、ビルゲイツなど枚挙にいとまがありません。そしてご存じの通り、彼らはいずれも偉業を成し遂げています。

・遺伝子は温度刺激によっても変わります。温めるとヒートショックプロテインといわれるタンパク質をつくる「HSP70」という遺伝子が活性化し、リプログラミングされるのです。日本での数万人を対象にした調査では、温泉に限らず、湯船に毎日浸かると健康寿命が延び、寝たきりになる時期が遅れることがわかっています。ガン細胞は正常な細胞よりも熱に弱く、42.5℃で死ぬことがわかっています。その特性を利用したのが「ハイパーサーミア」と呼ばれる温熱療法です。「ハイパーサーミア」は科学的にも証明されており、保険適用が効く療法です。ガンを死滅させたいなら42.5℃のちょっと熱めのお湯を、代謝促進や健康増進の目的であれば38~42℃程度のお湯と、用途に応じて温度を変えてみるのもいいのではないでしょうか。

・「アルコール依存症遺伝子」の黎明期には、「オピオイド受容体」の変異がアルコール依存症に関連するといわれ、それが創薬につながっています。最近の医療では、精神の安定や睡眠などに関連する中枢神経の伝達物質・セロトニンの「5-HT3受容体」がアルコール依存症に関係するとして注目されています。

・人間とチンパンジーを比較すると、FOXP2遺伝子のアミノ酸配列はたった2文字しか異なりません。にもかかわらず、人間は言葉をしゃべり、一方チンパンジーは言葉をしゃべりません。またネアンデルタール人は我々と同じDNA配列を持っていたことがわかっていることから、ネアンデルタール人も話ができた可能性は高いでしょう。このFOXP2遺伝子は脳の発達にも関わり、自閉症や難読症を引き起こす原因になるとも考えられています。

・オートファジーは不要なタンパク質を分解し、新たに必要な細胞に作り替える細胞の自浄作用です。この機能を高めるのが断食であるといわれてきましたが、朝にタンパク質を摂ることが時計遺伝子の働きのみならず、オートファジーにも効くことが新たに判明しました。朝、タンパク質を摂取すると時計遺伝子が働いて、体内にもきれいなタンパク質が取り込まれます。そのことにより、オートファジー効果が増強される、つまり細胞の浄化、リサイクルがより促進されることが証明されたのです。このように朝はしっかり太陽の光を浴びて、朝食をしっかりとることが、遺伝子レベルでも重要であることがよくわかると思います。

・体内には花粉症に関連する遺伝子が存在します。そして花粉症になりやすい遺伝子は、花粉症を発症する半年前からすでに活性化していることがわかったのです。それらの遺伝子には、炎症に関わるものや細胞伝達に関係するものなどがあります。そしてアレルギーに関係のある「IgE受容体」の遺伝子が変異することが最終的に炎症の悪循環を引き起こしているのではないかという仮説が提唱されています。

・状況や環境に応じて設計図上にある遺伝子をオンんしたりオフにしたりと、操作することが可能なのです。その調整を行うのが「エピジェネティクス」です。そしてそれらは子々孫々にまで受け継がれていきます。つまり何事も遺伝子のみによらない後天的な要因によって遺伝子は変えられるということです。もしくは「遺伝子は鍛えられる」ともいえるでしょう。ですから、ガンは遺伝だからどうしようもない、どんなに頑張ったってバカは遺伝だから、と諦める必要もありません。エピジェネティクスによってガン遺伝子をオフにすることも可能だというわけです。

・エピジェネティクスのいい例として挙げられるのが、女王バチと働きバチです。大きな女王バチとその周りでかいがいしく働く働きバチ。体格も違えば、身分も大きく異なります。けれど、遺伝子レベルで見てみると、両者はまったく同じ遺伝子を持ち合わせていることがわかっています。では、何が違うのか?それは生まれたあとに「ローヤルゼリー」をエサとして育てられたかどうかという1点だけなのです。同じ遺伝子の卵から孵化したミツバチの幼虫はみな、3日間一様にローヤルゼリーを与えられます。けれど、4日目以降は女王バチとなる一匹の幼虫だけがローヤルゼリーを与えられ続け、働きバチとなる幼虫は蜜で育ちます。その結果、女王バチは働きバチの2~3倍の大きさになり、寿命は働きバチが1ヶ月程度であるのに対し、女王バチはなんと約4年と、実に約50倍も長生きするのです。そして、死ぬまで毎日、多いときで1500~2000個の卵を産み続けます。どうやらローヤルゼリーには、ミツバチを働きバチにする遺伝子を抑制する働きがあるようです。それを行うのが、DNAメチルトランスフェラーゼ3(Dnmt3)です。ある実験で、生まれたばかりのメスの幼虫においてこのDnmt3の発現を抑えたところ、ローヤルゼリーを食べさせなくてもみな女王バチに成長しました。昔から「衣食同源」と言われていますが、栄養が細胞レベルにおいても重要であることが科学的に解明されつつあります。

・大腸ガンは日本と韓国で争うように増加しています。韓国のガン増加率は著しく、2013年には日本の発症率の1.3倍を記録しました。これが韓国人のキムチ離れに起因しているのではないかというデータもあります。韓国では5年間に白菜キムチの消費量が21%も減少しているというのです。同じようなことが日本国内でもいえます。沖縄は長年、日本国内有数の長寿県でした。2015年の調査では47都道府県中36位ともはや下位から数えたほうが早い結果となっています。この急落ぶりはなぜでしょう?特に男性の急落ぶりは気になりますが、その原因はまだわかっていません。考えられるのは食生活の変化でしょう。沖縄のおじいやおばあがかつてつくってきた伝統料理は、まさに理想的な食事でした。昆布や海ブドウなどの海藻類や豚肉(豚足も)や豆腐などのタンパク質を多く摂り、塩分は控えめ。「医食同源」の考えに基づいていたといいます。ところが、戦後、沖縄がアメリカの占領下に置かれると、一気に食生活の欧米化が進みました。ポークランチョンミートやコンビーフハッシュなどの缶詰の加工肉や、ハンバーガー、ビーフステーキ、タコライスなどが食卓に並ぶようになりました。男性の方がより早く、この肉食中心の偏った食生活を受け入れたのではないでしょうか。それが沖縄県男性の寿命をより早く縮めることになったのではないかと推測されます。女性はおばあから直接琉球料理を教わり、それを食べることなどで、欧米化の影響が男性よりも遅れたのではないかと考えられます。

・ある実験ではネズミに発ガン物質を与えたり、化学物質を与えて遺伝子を傷つけたりして、皮膚ガンになりやすい状態にしました。そのまま放置しておくと、ネズミは間違いなく腫瘍、つまりガンを発症するでしょう。そこで、エサや飲み物に「小青竜湯」「よくい仁湯」「十全大補湯」などの漢方薬を入れて与えることにします。3ヶ月~半年間ほどこれを続けたところ、腫瘍ができにくくなったのです。これはエピジェネティックに遺伝子変化が起こり、「ガン予防」遺伝子が働いた結果だといえます。ネズミと人間は80%遺伝子が同じことから、おそらく人間でも同じ結果が得られるでしょう。では人間の場合、どのくらい続けると効果があらわれるでしょうか。ネズミの場合、3ヶ月~半年ほどで効果が現れました。ネズミの寿命は2,3年です。これを人間に換算してみます。人間の寿命を仮に70~80年とすると、20~30年ほどで効果が現れてくる計算になります。実際、ガンの成長も10年、20年といったライフスパンで起こってくるといわれます。20代、30代でだんだんと細胞に異変が起こり始め、40代、50代で発ガンするというわけです。ということは実は若い頃のライフスタイルが非常に重要なのです。

・ではどのようなものがガン予防にいいのでしょうか。これまでに、さまざまな研究が行われてきました。昔から、健康成分は「抗酸化」というさび止め作用、活性酸素を抑えるものだろうといわれてきました。その条件に合うものをかたっぱしから調べていった結果、まずβカロチンやビタミンCなどが健康にいいのではないか?と見られ、次にお茶の渋み成分である「カテキン」、最近では赤ワインの成分でもある「レスベラトロール」が見つかっています。これらはいずれも「アンチエイジング」にもつながっています。抗酸化作用があるといわれているもののひとつに「ハーブ」があります。

・日本人が遺伝的にガンにかかりやすいことを暗示しています。けれど、一方で日本は健康に日常生活を送れる「健康寿命」が世界一、平均寿命も常に世界トップクラスです。遺伝子的には弱いはずなのに、寿命はトップ。一見矛盾して見えるような結果ですが、これはなぜでしょう?その原因こそがエピジェネティクスにあるといえます。日本人の日常の食事や行動が知らず知らずのうちに遺伝子を鍛えているのです。日本人が古くから食べてきた和食には、遺伝子を鍛える効果のあるものがたくさんあります。たとえば魚や豆腐、味噌をはじめとする大豆食、ひじきやワカメなど食物繊維たっぷりの食材。春の山菜やタケノコ、夏のスイカやトウモロコシ、秋のキノコやサツマイモ、秋刀魚、冬の白菜やみかん、ブリなど・・・四季折々の旬の食材などもそのひとつです。また日本酒の中に含まれる菌なども、日本人の健康を押し上げているといえます。これらの食品因子が遺伝子を鍛えているのです。日本人の食事にはα-リノレン酸や青魚に含まれるEPA、DHAなどの「オメガ3」という不飽和脂肪酸の中でも特に健康にいいとされている物質が非常に多く含まれています。

・お酒、タバコ、ストレス、偏った食事は、いずれも遺伝子が壊れる要因となるものです。

・なんらかのウイルスがエピジェネティクスによって遺伝子の中に組み込まれることもあれば、遺伝子を壊してしまう場合もあります。現在分かっているのは、肝炎ウイルス、子宮頸ガンを引き起こす「ヒトパピーローマウイルス」です。また、C型肝炎を起こすウイルスはなぜか胆管ガンを引き起こすことも判明しています。

・エイズの原因であるHIVは、細胞に侵入すると密かにヒトDNAに組み込まれます。そしてその組み込まれたDNAが活性化すると、HIVを次々と増産していきます。非常に手強いウイルスではありますが、CRISPRのシステムを使って潜んでいるHIV配列を効率的に探し出し、そこを切断することでやっつけられると考えられ、研究が重ねられています。2017年5月にはネズミでの実験が成功しています。この方法を用いることでネズミの体内に感染したHIVが劇的に除去されたのです。今後、ヒトでの応用がうまくいけば、夢のエイズ治療薬となるでしょう。

・日本人はビフィズス菌が多く、日和見菌のバクテロイデス、悪玉菌のプレボテラが少ないという特徴があります。一方、中国はビフィズス菌が少なく、日和見菌のバクテロイデスは多い、悪玉菌のプレボテラが中程度に多いという結果が出ました。日本人の腸内フローラは非常に独特で、面白い遺伝子を多数持ち合わせています。たとえば、海藻類を分解して栄養を取り出すことのできる腸内遺伝子。欧米人はこの腸内遺伝子を持っていません。そのため、欧米人がワカメやひじきといった海藻類を食べるとお腹を壊したり、下痢をしたりしがちです。また、日本人はたくあんをはじめとする漬物を長年とってきましたが、そのことによって腸内には植物性乳酸菌が多く存在しています。どうやら日本人は他国に比べていい腸内遺伝子を持ち合わせているようです。

・テロメアとは、我々の体内で細胞分裂に関わる箇所で、細胞が分裂を繰り返す度にまるで回数券を1枚切り取るかのように少しずつ短くなっていきます。この回数券がなくなった時点で分裂は止まり、細胞の寿命が終わるのです。テロメアの長さは、出生時には1万5000ほどあったものが、35年ほど経つと約半分に減少。テロメアが6000以下になると染色体が不安定になり、遺伝子の変異が起きやすくなります。その結果、ガンを誘発しやすい、あるいは細胞死や老化が起きやすいことがわかっています。このテロメアが長いほうが細胞は元気で、老化を遅らせ、若さをキープできるというのです。実際に、テロメア関連の遺伝子を改変したネズミの実験で、発ガンには劇的には関わっておらず、どちらかというと老化研究において、テロメアが短いと老化しやすいという現象が額人されています。どのようにすると、このテロメアの回数券をキープできるのでしょう?アメリカで行われた実験によれば、①瞑想、②ジョギング・ウォーキング・エアロビクス・水泳・サイクリングなどの有酸素運動、③野菜中心の食事、④7時間以上の睡眠、の4つが有効であることがわかりました。

・白人系の牛乳を飲んでも下痢しにくい人種の共通点を調べてみたところ、いずれも祖先が長い間遊牧していることがわかりました。牛を飼って生活をしていましたから、おそらく牛乳を飲む機会も多かったでしょう。長年のうちに、人間の体内で「環境適応」が行われ、牛乳に含まれるタンパク質と脂肪を効率よく体内に取り入れることのできる、いってみれば牛乳に強い遺伝子が発達していったのです。けれど、日本人をはじめとするアジア人は、農耕を中心とする生活を送り、長年牛乳とは縁のない暮らしだったため、この機能は発達しなかったと研究者は推測しています。遺伝子の変異が起こったのは、およそ7000年前。北アフリカの遊牧民でも同じような変異が見つかっていることから、北アフリカを起源にヨーロッパを通じて急速に広まっていったと考えられています。白人系の人でも、例外的に南部イタリア人やユダヤ人ではお腹を壊す症状を起こしやすいことがわかっています。

・一方、日本人はワカメやひじき、海苔といった海藻類を多く取り入れ、それらから栄養分を吸収することができます。けれど、ロシアをはじめとするほかの国の人々は、この海藻類を体内で消化吸収する遺伝子がありません。そのため、海藻を食べると体調を崩したり下痢を起こしたりしがちです。ロシアでは海藻を「海のゴミ」とさえ呼んでいます。中国人も同じく、海藻類を消化する腸内遺伝子を持ち合わせていません。中華料理には本来、海藻を使ったメニューはありません。「ワカメの中華サラダ」や「ワカメともやしの中華スープ」などのレシピは近年の中国の和食ブームによるものです。

・免疫力は高めればいいというものではありません。むしろ、免疫力が高すぎると発症する病気もあるのです。たとえばリウマチなどの膠原病、自己免疫性肝炎などがそれです。

・血液を下げるのにも、エピジェネティクスが関わっています。「高血圧/心臓病遺伝子」にカロチノイドなどの緑黄色野菜の成分を取り入れることで、エピジェネティックに遺伝子変化が起こり、血圧が低くなったり、心臓病が予防できたりするのです。心臓病の予防でいえば、緑黄色野菜、中でもほうれん草をおすすめします。そのほかには、乳性飲料の「アミールS」などに含まれるLTPなども血圧を下げるのには有効な成分だと考えられています。

・ホモ・サピエンスとネアンデルタール人は何度も交配を重ね、我々の全DNAの少なくとも3%はネアンデルタール人由来のものであることがわかっています。長宗我部氏の家訓「外から新しい血を入れれば、御家は栄える」にあるように、ネアンデルタール人の血が入ったことにより、ホモ・サピエンスは免疫力が強まり、生き延びる力を得たといわれています。

・チンパンジーは人間に近しい動物のひとつといえるでしょう。両者の種が分かれたのは、今から約600万~800万年前。実際、チンパンジーと人間の遺伝子の違いはわずか1,28%です。そしてエイズウイルスの感染ルートは、1930年頃のアフリカ中西部に生息したチンパンジーからであることが分かっています。そのチンパンジーはHIVの原型で、シロエリマンガベイとオオハナジログエノンという2種類のサルのウイルスの混合からなる「サル免疫不全ウイルス」(SIV)に感染していました。けれど、チンパンジーはエイズで死ぬことはありません。エイズによって、人間は死ぬ可能性があるけれど、チンパンジーは死なない。この違いは何でしょう?どうやらその秘密は、遺伝子の差異1.28%の中に隠されているようです。この1.28%の違いを解明することができれば、エイズに効くワクチンができるかもしれません。実際、この違いについて調べている研究者の方々は数多くいます。厚生労働省の発表によれば、2016年までにHIVに感染した日本人は約2万3000人、さらに感染に気づいていない人は推定で5800人いるとされています。この研究が成功すれば多くの人に明るい道が開けることは明白です。


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